「小説家になろう」うにうさオススメ7「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王を倒せるかもしれない。」

はじめに

小説投稿サイトに投稿される小説って、当たり前ですけど、玉石混交というか、作者側の技量に、結構な差があるんですよね。

単純に、この作品は面白い・面白くないとか、好みに合う・合わないとか、そういうレベルじゃなくて、例えば「誤字脱字がめっちゃ多い」とか「キャラ設定が構築されていないからか、口調すら理由無くフラフラ変わる」とか「言葉の誤用なのか、意味が理解できない文脈が多々ある」とか、まぁ挙げるとキリがないですね。

誤字脱字は、まぁ正直、単純なタイピングミスもあるだろうから、一概に作者側の技量に問題があるとまで言えない場合も多々あると思いますけど、「これ明らかに勢いで書いてんなぁ。なんも練ってないんやなぁ。…そっ閉じ」ってなる作品もやっぱありますね。

ぶっちゃけね、そういう作品もドンドン世に出ていいと思うんですよ。

「そういう作品は評価されない」てことを作者が知った後に、勉強や努力を重ねて、面白い作品を作ってくれるかもしれないじゃないですか。

技量がなくても、その作者のアイデアまでつまらないとは限らないし、どんな形でも世に作品を出そうとしてくれる心意気みたいなのは、本当に価値があると思うので。

だから、「世の中にもっと面白い小説が増えればいいのに!」っていう目線からすると、そういう作品もある意味で必要経費みたいな感覚で割り切っていけるのですが、「本当に面白い小説しか読みたくない!そんな習作みたいなのは読みたくない!こっちは日常生活が忙しいのに、小説読む時間を必死で捻出してんだ馬鹿野郎!」みたいな人は、やっぱりそういう作品を避けたいと思うのが心理ですよね。

今日は、そういう人に、ちょっと変わった目線で読んでもらえたら楽しいんじゃないかと思う作品をご紹介します!

もちろんこの先はネタバレ注意です!

「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王を倒せるかもしれない。」  作者:CHIROLU

現在、アニメが放映されている作品ですね。

アニメを見ている方は、ご存知かと思いますが、タイトルにもなっている主人公の娘であるラティナがもう、本当に可愛いんです!

とても健気で、理想の娘というものを突き詰めたら出来上がったのがラティナなんだろうなと思わずにはいられません。

そんなラティナに親馬鹿を発揮する主人公やその周囲の人々を生暖かい目で見るのも、一つの楽しみですよね。

ですが、この作品にうにうさが面白さを感じたのは、そこだけじゃないんです。

この作品の主人公デイルは、凄腕の冒険者であり、依頼の最中にラティナと出会い、その後もちょくちょく依頼で家を空けます。

その結果、ラティナはお留守番するわけですね。

お留守番中のラティナも超可愛いですよ。

うにうさの目尻も下がりまくりです。

そうなんです!

この作品、主人公が依頼でなんやかんや働いてるシーンは、それほど描かれないんです。

お留守番中のラティナがどれだけ可愛いかを描くのに、ページが割かれているんです。

うにうさは、主人公が凄腕であることを描写するシーンが多ければ多いほど、その背景に説得力が増すと考えていました。

それは戦闘シーンでも良いし、主人公を知る別キャラの台詞や描写等で、描写すればするほど良いのだと思っておりました。この作品に出会うまでは。

この作品は、主人公が凄腕であることへの描写が少ないにも関わらず、主人公が凄腕冒険者であると万人が認識できるように、文章が構成されております。

そして、読者が見たい、ラティナの可愛いシーンがページを割いて表現されるわけです。

作品の推しといいますか、読者の見たい部分にフォーカスを当て、そのために必要な周辺情報を以下に文量を少なく、けれど説得力を持たせられるか。

そういう部分が、この作品の魅力を大きく上昇させていると思います。

アニメもコミックスもオススメですけど、小説自体がとってもオススメなので、是非手に取ってみてください!

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